レシピ#4-6: Google Antigravityを試す(注意点付き)
はじめに
Google Antigravityは2025年11月に公開された、AIエージェント機能を備えた次世代IDE(統合開発環境)です。
しかし、2025年12月時点では、実用には重大な問題があります。
このレシピでは、Antigravityの可能性と、現時点での問題点を正直に解説します。
Antigravityとは?
Google Antigravityの特徴:
- AIエージェント機能: コード生成だけでなく、ファイル作成・編集・実行まで自動化
- 複数AIモデル対応: Claude Sonnet 4.5、Gemini、GPT-OSS
- ブラウザ統合: ファイルシステムへの直接アクセス
- マルチエージェント: 複数のAIが協調して作業
理想的には、要件を伝えるだけで、AIが自律的にアプリを完成させる、という未来を目指しています。
⚠️ 重大な問題(2025年12月時点)
問題1: ファイルの破損・予期せぬ削除
報告されている事例: - コードの一部または全部が削除される - ファイルが破損して復元不可能になる - 意図しない変更が大量に発生
原因: - AIエージェントの判断が不安定 - 変更範囲の制御が不十分 - ロールバック機能が不完全
実際のRedditコメント:
"it just delete a lot of code … does not make anything of what I asked for" "constantly corrupt code / broken files"
問題2: 破壊的な変更が頻発
報告されている問題: - 小さな修正依頼でも大規模リファクタリングが走る - ファイル構造を勝手に変更 - 依存関係を誤って修正 - 正常に動いていたコードを壊す
Flutter開発での影響: - Widgetツリー構造が破壊される - 状態管理が壊れる - インポート文が壊れる - pubspec.yamlが破損
問題3: まだ実験段階
現状の評価:
"this isn't ready for prime time or even a beta." (本番環境どころか、ベータ版としても未完成)
問題点: - 動作が不安定 - エラーメッセージが不明瞭 - ドキュメント不足 - コミュニティが未成熟
✅ それでも試したい場合の安全対策
必須の準備
-
Git管理は絶対
bash git init git add . git commit -m "initial commit" -
重要なコードはバックアップ - 別フォルダにコピー - クラウドストレージに保存 - 頻繁にコミット
-
小さなプロジェクトから始める - 本番プロジェクトには使わない - 実験用の簡単なアプリで試す - 失っても問題ないコードで
-
Claudeモデルを使用 - Geminiより安定 - 破壊的変更が少ない - エラーが出にくい
使用時の注意点
-
変更前に必ずコミット
bash git add . git commit -m "before antigravity change" -
変更を小さく分ける - 一度に大きな変更を依頼しない - 段階的に確認しながら進める
-
自動変更をすぐに確認 - AIが何を変更したか必ず確認 - おかしな変更はすぐにrevert
bash git diff # 変更内容確認 git restore . # 取り消し -
重要なファイルは保護 - pubspec.yamlは特に注意 - main.dartの全体書き換えに注意 - 設定ファイルは手動管理
Antigravityの設定(Claudeモデル使用)
- Antigravityをダウンロード・インストール
- モデル設定でClaude Sonnet 4.5を選択
- エージェント機能の自動実行はOFFに
- 変更前の確認プロンプトをONに
現時点での結論
❌ 避けるべき用途
- 本番アプリの開発
- 大切なプロジェクト
- 学習の主軸ツール
- チーム開発
△ 試す価値がある用途
- 技術実験
- プロトタイプ作成
- AIの可能性を体感
- 小さな個人プロジェクト
✅ 現時点で推奨
Cursor + Claude を使いましょう。
理由: - 安定性が圧倒的に高い - ファイル破損リスクが低い - コミュニティが成熟 - ドキュメントが充実 - 学習コストが低い
Antigravityの将来性
長期的には有望: - AIエージェント機能は未来の方向性 - 自律的な開発は理想的 - マルチエージェントの可能性
しかし現時点では: - 不安定すぎる - リスクが高すぎる - 学習には向かない
推奨アプローチ: 1. 今はCursor + Claudeで開発 2. Antigravityのアップデートを注視 3. 安定版がリリースされたら再検討 4. 技術的興味があれば実験用途で試す
まとめ
Google Antigravity(2025年12月時点)
可能性: - 🌟 AIエージェント機能 - 🌟 自律的な開発 - 🌟 未来の方向性
問題点: - ❌ ファイル破損・削除 - ❌ 破壊的変更が頻発 - ❌ まだ実験段階 - ❌ 本番開発には不向き
推奨: - ✅ Cursor + Claudeを使う - △ 実験用途なら試してもOK - ⚠️ 必ずGit管理 - ⚠️ バックアップ必須
重要なメッセージ: 「Antigravityは素晴らしいビジョンを持っています。 しかし、現時点では実用レベルに達していません。 学習や本格的な開発には、安定したCursorを使いましょう。」
次のレシピでは、Cursorを使って実践的なTODOアプリを作ります。
➡️ 次のレシピへ: 07_building_todo_app.md